精神科の問題点2

ベンゾジアゼピンの長期投与。

ネットに溢れている情報で、多くなってきた声、真実。

海外でのベンゾジアゼピン処方は、短期に留められる。長期に投与するのは日本だけである。やっと真実が徐々にこの日本で認識されるようになってきた。メディアも取り上げ始めた。自助会の活動も多くなってきた。世界的なベンゾ否定の動きが日本に、やっとやっと拡がり始めている。私や、今までの精神医療を受けてきた人々には遅すぎる吉報ではあるが。

ベンゾジアゼピンは依存、耐性、止める時には離脱症状が伴う。

そして重要なのは、その過程でかなりの数の人が自死をしてしまう可能性がある。あるデータによると、自死者の7割はなんらかの向精神薬を摂っていた、との報告がある。そのなかでどの程度の人々が向精神薬である、ベンゾジアゼピンによって死んでいったのか。

医師は今までこう言っていた。「今の睡眠薬抗不安薬は、昔のものに比べ、安全です。これらの薬では大量に摂取しても死にません」

「大量に摂取しても死なない」それだけのことである。

事実はどうか。ベンゾジアゼピンは依存を作り、耐性ができる。耐性ができると量が増える。上限が設けられているので、ある量は越えられない。そうすると、例えば睡眠薬の場合、最初の量では眠れなくなり、量は多くなり、それでも耐性がついていけば、睡眠薬を飲んでも眠れなくなる。やめようとすれば、離脱症状に苦しむ。人によっては常用量依存、離脱を起こす。眠れないのに薬を飲む事になる。簡単に言うと眠れなくなるのだ。眠れないストレスは、場合によって死を選択させるほど強いストレスだ。想像すればわかるだろう。その状態で仕事ができるか、できなくなったらどういう状況に置かれるか。うつ病に罹るものもいるだろう。あるデータによればベンゾジアゼピンの長期投与はある種の人々に抑うつを生じさせるとある。

何が言いたいか。つまり「睡眠薬は大量に飲んでも死なない」が、「睡眠薬を飲んだ結果、睡眠薬が原因で自死する人々がいる」という事だ。

何が安全だ。こういった当たり前の事が認識され、日本以外の国ではベンゾは短期処方なのだ。

医師たち、製薬会社がこの事を知らなかったか?知らないはずがない。

彼らはバカではない。ただ、日本では認められているし、使用したほうが利益が出る上、利権構造上、使ったほうが自分たちが豊かになるからだ。それにベンゾジアゼピンに依存した患者は、薬を求める。誰もがその危険性に目を瞑っていたのである。

 

そして何より問題なのは、医師側からのインフォームドコンセントが無い事、説明が無い事だ。

「この薬物は依存性があり、耐性がつきます」

最初にこの説明があれば、依存にならずに済む患者も多かったはずなのだ。

他科との大きな違いはここにある。そして精神科医の本質がここにある。